プロフェッションで在ることが長いと(ま、単に長いだけじゃダメだとしても)、クライアント(CL)から相談されるコンテンツについて、「初めての類の相談(問題)だな」という印象がほぼ無くなってくる。
一つ一つの問題、それはセッション能力があるレベルを超えると「世界一深刻な問題」というものを持ち込まれるわけだが、それらを紐解き、解決の糸口を見出し、解決実行プランを立ててCLのタスクとする、ということをやり続けていると、その一つ一つの経験から、帰納的に問題のパターンを見つける。同じ図式でいくつかのパターンが集まってメタパターンを見つける。そのもう一段階上位の論理レベルではもはや雑な公式みたいなもんを見つけ出すのだ。
この雑な公式を持っておけば、新しいCLから放たれる新しき世界一深刻な問題とやらも、こっちとしては何の新鮮さもなくだいたい抜け方(あるいは抜ける必要があるかどうかも)が瞬時にわかるわけだ。演繹的手法だと言えばただそれだけのことだが。
で、ちょい昔、弟子から「ほとんど瞬間的にいくつかの解決プランを同時的に思いついているその技術を、宇野さんが掛けた年月よりもっと早く身につけるために効果的な実行課題はあるか」という問いを受け、その際に回答したことが以下である。