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私は、私は、私は… 私の話ばっかりする人たち

ブヨに噛まれて、手の甲全体が赤くブヨブヨに腫れ上がり、痒くてタマラン数日間をようやく抜け経て、

しかししっかりブヨ恐怖症とブヨブヨ恐怖症に罹った宇野ひろみです。(なんか虫飛んでたらうわぁ!!!て叫んで全力で逃げ回ってます)

あ、こんにちわ。

さて今日の記事は読みこなすのに苦労する方がいらっしゃるかもですが、、

まぁがんばってください笑

コミュニケーション実用心理学PCMの授業で度々教えてきている、他者との「共感形成」における理論と技術は沢山ありますが、今日この記事でお伝えするのは、

【相手の情動にEmpathy(エンパシー)を持ち、それをフィードバックする】

という中級テクニックです。

エンパシーを「共感」と訳すとき、そんなことなら中級ではなく、全く基礎、「初級」ではないのか、と感じるかもしれませんが、実はこれ、それなりに難易度が高いので【中級テクニック】なのです。

なぜそれなりに難易度が高いのか、の解説に入る前に、

前提として、

対人コミュニケーションにおいて、あなたが相手とどのような「関係」を「理想関係」と考えるかは当然まったく自由ですが、どのようなソレを望むとしても「敵を知り己を知れば百戦危うからず」であることを、まずおさらいしましょう。

交渉関係であれ、
協力関係であれ、
近隣関係であれ、
親子関係であれ、
夫婦関係であれ、
恋愛関係であれ、

相手を知り、自分を知ることが理想関係の構築や維持において大切である、と。

ま、そうでしょう。

この文脈における「自分を知る」は、すでに何度も書いているように「理想関係を設定する」に集約されているので、「私は、この人(相手)と、どのような関係を理想とするのか」を設置することを意味する。(これはこれで、とても奥深いことなので授業でも別で扱っている)

さて「相手を知る」については、例えばあなたはコレをどのように実践しているでしょうか。

ほとんどの方は「相手を知る」ことひとつとっても、理論と手法も持たないので、適当に、我流で、無意識的に、効果性など測らず、同じパターンで、やり続けているでしょうから、うまくいくにしてもうまくいかないにしても、それらは「たまたま」「偶然」「運任せ」「環境次第」「相手次第」「相手任せ」ということになっているはずです。

相手任せになっているので、時に「理想関係」が手に入った際、それは「この人だからそうなった」と思い込み易いので、その相手に依存し、執着し、こじれがちになります。

関係性が相手任せになっているので、その「関係性」を自分で作り上げ、獲得した実感がありません。自信もありません。

そうすると「それを失う可能性」に不安を紐づけがちになります。得るのも失うのも、運任せ、相手任せ、ですからね。

「自分を知る」ことは【あなたの】実行課題ですし、
「相手を知る」ことも【あなたの】実行課題なのですよ。

ここでは「自分を知る」はどのような関係を理想とするのか、なので、一応それは自分でやっている、ということにしておきます。(どういう関係性になりたいのかは自分で解るはずだし設置しているはず。。んー、、これすら相手任せの人が実は多いのですが・・・それはまた別で・・)

ところが「相手を知る」に関しては、これこそ相手任せ、「誰もこれを【自分で】やっていねぇよなぁ」とため息交じりに強調したくなるくらい、誰もやってません。(ただの強調)(しかし本当にできる人が少ない)(PCMを学んでいる人ですら、さらに教える立場の人たちですら・・・まだまだ出来ていない人がいることは悩ましいことですが)

しつこいですが、

あなたは、

「相手を知る」

というのは、

相手が自分に何を表現してくるのかに依る。

と思っているかもしれません。無論この記述自体にエラーはありません。その通りでしょう。しかし実際のところ、相手によるあなたへの表現とその内容は、「あなた(の在り方、態度)次第で」大きく変わるのだ、ということを当たり前に思い出しましょう。

たとえば「共感形成」がヘタクソな人に対して他者(相手)は、まず間違いなく「心を開かない」し、「開けたはずの心も次第に閉じていく」ということを理解した上で、

共感形成の理論と技術を少しくらいは勉強し、練習を続けてはどうか。それによって相手との「理想関係」の構築と維持が、少なくとも今までのあなたよりは実現しやすくなるのではないか、という視点と発想を、PCMでは伝え続けているわけです。

エンパシーの話に進む前に、
もう少しだけ「前提」を拡げておきます。

つまり、共感、あるいは「共感形成が出来ている」とは何なのか、という点です。

PCMではこれを「ラポール」そして「ラポールの構築維持」という理論に、論理レベル的には「上位互換」させた形で伝えてきています。

つまり相手とあなたにおいて「波長が合い、違和感の無い状態」がラポールであり、それをもたらす理論と技術がコレとアレとソレだ、という形で。

特に相手側があなたに対して、波長が合わない、または違和感がある、と感じている(ほとんどが無意識で)時、それは「共感形成」が出来ていないことを意味するので、相手はあなたに心を開きません。(←ほとんど無意識で)

相手はあなたに心を開いていませんので、相手による「表現」は、その内容や情報が、限定的、作為的、操作的、一般的、形式的なものになりがちです。

つまり本音や本当の気持ち、押し込められた腹の感情など、が表現されにくく、あなたにしてみれば、相手が本当のところ何を考え、何を感じているのかをいつまで経っても探知できないか、理解したつもりの勘違いに陥るでしょう。(後者が圧倒的に多い)

相手は無意識レベルで、あなたのことを「自分を理解してくれる人」だとは思っていませんので、あなたに対して本音を表現する欲求がそもそも喚起されません。(意識的にはあなたに「話しても無駄」と想われている等)

あるいは意識レベルであなたに「(それでも)理解させねばならない」等の信念発動や、何らかの都合が生じた場合、無理矢理それを叶える為に強制的、威圧的、攻撃的、暴力的なふるまいで強行突破しようとするかもしれません。

いずれにせよ、これでは、理想関係の構築と維持は覚束無いのではないでしょうか。(無論どのような理想関係を設定するか次第ではありますが)

さぁ、ようやくこの記事の焦点に到達した様ですので、後はササっと一瞬で読み終えられるようにしましょう。

PCMで伝える理論の中では中級と言えるコレ

【相手の情動にEmpathy(エンパシー)を持ち、それをフィードバックする】

コレですね。

コレが上手くなるに連れて、その相手との共感形成が促進されます。相手は次第に(あるいは最初から)あなたに心を開いていきますので、あなたに対して表現されることが真実的、本音的、本質的、腹の底的になります。これらはあなたが「相手を知る」為に極めて重要な情報となります。

では、

【相手の情動にEmpathy(エンパシー)を持ち、それをフィードバックする】

ことの実力を高めるための練習方法を展開して記事を閉じましょう。ササっと終わらせます。

練習方法については、

「なぜこの理論が初級ではなく中級なのか」についての説明に含蓄されているので、この件で締めくくりましょう。ササっと終わりますから。

【相手の情動にEmpathy(エンパシー)を持ち、それをフィードバックする】

つまりこれは、相手に共感し、それを相手に示す、と書いているだけなのですが、

実はPCMで学ぶ「共感」には二種類あります。

○ Sympathy(シンパシー)
○ Empathy(エンパシー)

このふたつです。

どちらも「共感」の意味ですが、ほとんどの人が実行している共感はSympathy(シンパシー)です。

そして、シンパシーでは、この記事で示した「相手があなたに心をひらく共感形成」は叶いません。

それどころか、あなたがシンパシーを使うのなら、相手は(ほとんど無意識的に)あなたに対して次第に心を閉ざしていくでしょう。そう逆効果。

つまりシンパシーこそが、「ヘタクソな共感形成」の典型なのです。(ここは敢えてこのように強調しています)

さて違いを確認しましょう。ササっと終わらせます。

Sympathy(シンパシー)は、目の前の相手の情動について、自分の経験の中から似たような状況を思い出し、【自分の経験情報】に置き換えて、相手の情動を理解できたつもりになる共感方法です。

一方

Empathy(エンパシー)は、目の前の相手の情動を ”そのまま” 自分の情動として感じる共感方法です。

(あくまでもPCMではそのように再定義していると理解ください)

太郎と花子は友人関係だ。
失恋して失意のどん底にいる太郎が「つらい・・」と呟いている。
そんな太郎に花子が、

「わかるよ太郎。私もいっこ前の失恋は本当につらくて死にそうだった。私の場合はね?ああでこうでそうで・・・」

「でもそんなときはあぁだよこぅだよ、こうするといいよどうのこうの・・」

↑これ
Sympathy(シンパシー)

太郎と花子は友人関係だ。
失恋して失意のどん底にいる太郎が「つらい・・」と呟いている。
そんな太郎に花子が、

同じような目線の使い方で、同じようなトーンやテンションで、同じようなセルフトーク(言葉)を内側で繰り返しながら、同じような呼吸、姿勢、表情で、同じような情景を脳裏に思い浮かべながら、そっとひと言。

「つらいよね・・」

花子は多くを語らず太郎の気持ちが落ち着くまで彼のそばに居ようと見守り続けた。

↑これ
Empathy(エンパシー)

はい、違いは一目瞭然ですね。

それで「なぜ中級なのか」ですが、もう説明不要かもしれませんね。

あなたの周りでもそうだと勝手に乱暴に推察させてもらいますが、

あなたの周囲においても、

もし共感コミュニケーションがあったとしても、

Empathy(エンパシー)を見つけることはほとんど無く、

Sympathy(シンパシー)で溢れかえっているのではないですか?

もう本当にほとんどの人が相手の話を聞いてるふりしてスグに自分の経験情報の展開に明け暮れています。誰もエンパシーなど使ってないのではと思ってしまうほどに。

「対人関係において相手に共感することは大切なことだ」というステレオタイピングは出来たとしても、その内実、彼らが知っていて実行可能な共感とはSympathy(シンパシー)のみ、ということが大概なのです。

どこそこの中華料理が最高に美味かった!と話し始めた人に対して、それがどのような喜ばしい体験だったのかを深く知って共鳴しよう(エンパシー)とする代わりに、「私が最高だと思う町中華はね?」と自分の経験披露にとっとと置き換えようとする。(シンパシー)

何かの達成経験を語りだした人に対して、それがどれほどの誇らしさと嬉しさなのかという情動をくみ取ろう(エンパシー)とする代わりに、「いいですね!私も似たような経験がありますよ!」と自分の達成経験の話題で自己陶酔を繰り広げる。(シンパシー)

その場に何人居ようとも、そこで飛び交う様々な会話のはじまりと主語は「私は」「私は」「私は」・・・

理解し合えて共感し合えているような様相でも、それぞれの心の中は、ん~イマイチ誰も自分を理解してくれている様には思えない。。

しかしこれは意識には登ってこない無意識的な反応であることが多いが、無意識情報処理であるがゆえに、意識では理由付けするのが難しいレベルで、なんだかあの場にはまた行きたいとは想わない、あの人とまた会いたいとは想わないという感覚に繋がることも。

相手へのふたつの共感方法、理解できましたね?

あなたもこれまで自分が実行してきた共感は、どちらかと言えば、Sympathy(シンパシー)が多かったと感じたのではないですか?

無意識的にクセのように実行してきたシンパシーもあれば(これが本当に多いです。こうやって指摘しても自分もそれをしていると気がつけない人が多い)、良かれと思ってやった思いやりのシンパシーもあったでしょう。

いずれにせよシンパシーは自分の経験に置き換えればいいので、これからだって使おうと思えばいくらでも使えます。

なので、これからはEmpathy(エンパシー)の練習を重点的に続けてはいかがでしょうか。練習方法は上記のエンパシー花子に学ぶことが出来ます。

「同じような目線の使い方で、同じようなトーンやテンションで、同じようなセルフトーク(言葉)を内側で繰り返しながら、同じような呼吸、姿勢、表情で、同じような情景を脳裏に思い浮かべながら、そっとひと言」

これです。

目の前の相手の情動を ”そのまま” 自分の情動として感じるには、

目の前の相手と、

「同じような目線の使い方で、同じようなトーンやテンションで、同じようなセルフトーク(言葉)を内側で繰り返しながら、同じような呼吸、姿勢、表情で、同じような情景を脳裏に思い浮かべる」

ことが必要です。その上で「今どんな気持ちなんだろう。。」と深く洞察する。

(これの構造説明はこの記事では省きますが、生徒向けに書いておくと、これはモデリングプロセスのことです。相手の内部情報の配列VAKを自分の想像時空間にプロジェクションする、ことで生成される共鳴状態ですね。キーワードはミラーニューロン)

はい、長い記事でしたね。
お疲れ様でした。

あなたも今日から「自分の話ばっかりしていないで」笑

目の前の相手と、

「同じような目線の使い方で、同じようなトーンやテンションで、同じようなセルフトーク(言葉)を内側で繰り返しながら、同じような呼吸、姿勢、表情で、同じような情景を脳裏に思い浮かべる」

これを練習、そして実践してみてください。

場合によってはびっくりするくらい、相手との間に共感状態が形成され、自らが設置しているはずの「理想関係」に爆速で近づくことが確認できると思いますよ。

宇野ひろみ

※今日の記事をさらに深掘りしてもいいし、まぁ何をテーマにしてもいいのですが、変ジャムが開講予定です。リアル受講まだ若干名いけます。
https://unohiromi.com/?p=289

 

それから!

コミュニケーション実用心理学PCMの本コース
第81期の開講予定が決まっています。

12月9日開講で、授業は毎月第二土曜日、1年間の徹底トレーニングになります。

日程・内容ここから確認
https://unohiromi.com/?p=1139

 

 

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